あやのん手帖

セレクトインテリアショップ「SHIOGAMA APARTMENT STYLE」のスタッフがつづるブログ。

No.1172_街で出会った家具 〜天童木工『柏戸イス』〜

毎度お世話になります!

松永です∴

お腹ペコペコでパン屋さんにいったら全部甘いパンをえらんでいました。
あんバターサンドがウマいです。


三重県立美術館に行った時に出会ったイスです。

天童木工 柏戸イス


なんといいますか、このフォルム、私ドンピシャなやつなんですよ。
まるっこくて、どーんとした感じ。



後ろからみてもすてきなおしり。

まるっこいのです。



当店には展示がないのに実は私のかくブログには2回目の登場です。
http://d.hatena.ne.jp/sa-style/20161113/p1
1年以上も前の写真、自分の髪の毛が短い。。。笑



三重県立美術館には、当時開催されていたテオヤンセン展をみにいきました。


テオヤンセン展では実演があったので、その待ち時間にしっかり座ってきました。

木でできているので、もちろん座り心地は硬いです。
材料はスギ材です。

ブロック状のスギ材を沢山積んで、そこから椅子をつくるという作り方をしています。



スギをはじめとする針葉樹は柔らかすぎて家具にはあまり使用されないもの。
その柔らかさ生かし、柔らかい所をけずり、硬いところを目立たせる「うづくり」仕上げをします。

よく床材なんかにもされている加工です。


ブラシみたいなもので職人さんが表面をうづくり仕上げします。
表面はちょっとごつごつした感じ。木のぬくもりをしっかりと感じられます。
着色する塗装はかけていないので、スギ本来の赤っぽい木の色がしっかりでています。

(日陰だったので写真だとちょっと色がはっきりわからない・・・)


たくさんの人がすわる美術館のような公共施設では、たくさんの人が椅子の表面を触ったり、モノを乗せたり、
いろんな要因でだんだん柔らかい所が削れて行きます。

届いた時よりも、うづくりははっきりしてきます。
これは、使っている場所でしかみられない経年変化。
サイコーによかったです。



あ、言うのを忘れていましたが、デザイナーは剣持勇です。
身近なものだと、ヤクルトの容器とかジョアの容器とか、デザインしています。

剣持勇がデザインしたこの籐椅子は世界的にも有名です。





山形出身の大横綱柏戸」の横綱昇進記念に贈呈されたことから、柏戸イスとよんでいます。


三重県立美術館には、思い出せるだけでも10台以上柏戸イスがあります!
こんなにたくさんみられるのはここだけかもしれません。