毎度お世話になります!
松永です∴
やっと亀の春メニュー、うるいの明太マヨがおいしいです。
2/28、カリモク家具の工場に行ってきました!
今回行ったのは、
カリモク60ロビーチェアやカリモクニュースタンダードのエレファントソファなどを生産する「総張り工場」!
工場ではカリモクのこだわりをたくさん見ることが出来ました。
(※写真は公開できないため、文字ばかりですがごめんなさい!)
最初に、モールドウレタンをつくる場所へ。
ここでは実際に、ウレタンフォームの原料であるイソシアネートとポリオールが混ざった液体が
発泡してふくらんでいくところを見ることが出来ました!
うす黄色の原料がだんだんふくらんでいくところは、まるでレンジでできるカップケーキの様でした。
触ってみたら、ちょっとべとっとしていました。
カリモクでは国内家具専門メーカーで唯一、モールドウレタンを自社生産しています。
○what!モールドウレタン:
ウレタンフォームには主に2つの種類があり、スラブウレタンとモールドウレタンがあります。
・モールドウレタンはフタありの型の中にいれて発泡させるため、非常に密度が高たかく、
反発性、耐久性のあるウレタンを作ることが出来ます!
・スラブウレタンは家庭にあるものだと食器用スポンジのようなものです。
型には入れずに発泡させ、すごく大きいウレタンをつくります。
それを使いたい形に切って使うのがスラブウレタンです。
耐久性のいいモールドウレタンは、カリモク60のロビーチェアに使用されています。
カリモク60はロングライフデザインの家具。
ながく使い続けられるデザインの家具に使われているのはとっても嬉しいポイントです。
次に、張り工程の場所へ。
16くらいあるラインで、たくさんの工員さんたちがそれぞれ色んなソファをつくっています。
28日、カリモク60の商品はスリーピングソファ(タープグリーン)が生産されていました。
工場の中でいちばん「家具をつくっている!」様子がよくわかる場所です。
木枠づくり、生地の縫製、生地の裁断、、、、
などなど、すべての工程を終えた別々の材料がここに集まってきて、家具になります。
色んな人がかかわったモノが1つのソファになる瞬間は緊張と感動です。
椅子に生地や革を張るには職人ワザが必要で、
最終工程は国家検定である「イス張り技能士」に認定された方が作業しています!
張り工程ラインの作業台にはすべてモケットグリーンの生地が張られています。
商品に傷が付きにくいので採用されているそうです。
こういった細かなところまで気をつかっているカリモクの工場です。
次に木枠を作る場所へ。
総張りソファは本当は木枠ががっちりあって、
そこにボール紙を貼って、ウレタンを貼って、最後に生地や革を張ります。
めったに見ることのできない木枠!
合板など木の板を歩留まりよくパーツの形にカットし、組み立てます。
◇what!歩留まり:
私はシオアパに入ってから知った言葉ですが、
材料の無駄が出来るだけ少ない様に材料を取る、ということです。
カリモクの方によると、カリモクのソファの木枠はこれでもか!というほどに丈夫にがっちりつくってあるそう。
こういった商品になった時に見えないところもしっかり作るところが、
「カリモクの家具はなかなか壊れない」に繋がっているのだと思います。
次に、飾り木木工工程!
ここでは家具の木の部分を加工しています。
特に、ソファになったときに目に見える場所の木の部分。
脚とか。フレームとか(ルイシリーズなど)。
ベアブリックってご存知ですか?
クマのアレです。
ベアブリックの木製バージョンがあって、あれはカリモクがこの工場で製作しています。
NCルーターという木を切る機械でベアブリックの形に切り、
表面の調整・研磨などは人の手ですべて行っています。
この工程ではソファになった時にも見える木の部分の加工を行う場所。
もちろん他の作業もたくさんあるのですが、ベアブリックも作ります。
次に、大きな扉を開けて革や布地を管理・検査して裁断する場所へ。
カリモクはたくさんの家具をつくっているので、もちろん革や布も工場内にたくさん置いています。
たーーーーーくさんかけてある丸革、たーーーーーくさん棚に入っている布。
とにかくたくさん、生地屋さんみたいでした。笑
◇what!丸革:
牛さん丸々1頭分の革のこと。広げるとワイルドな動物のラグのような形。
半分に切ってあるものは半裁革と言います。
革や布が工場に到着したら、人の目で革や布の状態を確認したり、異常がないかすべてチェックします。
時間のかかることですが、家具になるまえからしっかり注意してチェックします。
ここではカリモク60のタープグリーン生地や、
カリモクニュースタンダードのキャストールソファの本革張に使用される革を見ることが出来ました。
裁断工程では、切る革・生地に合わせて様々な機械があります。
印象に残っているのは金属刃物(フレームのような)をつかう裁断機。
歩留まりよくパーツが取れるように場所をしっかり考えながら刃物を置きます。
でました歩留まり。本当に工場ではよく使われる言葉です。
革はナチュラルマークといって生きていた時に付いた傷があります。
傷が深すぎるなどの理由で使わないナチュラルマークもあり、そこは避けて裁断します。
金属の刃物を革の上に置き、それを機械でプレスして革を裁断します。
この機械を扱えるのは熟練の作業者のみだそうです。
もちろん、熟練さんでなくでも使うことのできる、最新ハイテク機械も導入されています。
その続きに、縫製工程があります。
裁断した革や布を縫製する場所です。
手前の方に、「縫製道場」という場所がありました。
あとで聞いたら、そこでは縫製の練習をするところだそうです。
初心者さんや難しい縫い方などは縫製道場で練習します。
カリモクでは革を縫製する前に「革漉き(かわすき)」という工程をいれます。
字の通り、革を漉きます。縫い代だけ薄くします。
革は厚いので、そのままの厚みで縫うと布とは違うことがおきます。。
たとえば、縫い目だけボコッと出てしまったり、飾りステッチがまっすぐに縫いにくいなど。
革漉きをするとそれらが解消・そして作業もしやすくなり、
さらに中材を入れたときにキレイに仕上がるなど、見た目にもステキな変化をもたらしてくれます。
見えない場所だけど、それをやると格段に質がアップ!
カリモクのこだわりを感じます。
革を漉く機械に、革の端っこを入れ、「スッ」
ものの1秒。1秒もあるのか?
そのくらい一瞬で革漉き完了。
これが案外難しい!!
機械がものすごい速くて、もたもたしていると機械に革を持って行かれて
漉こうと思っている場所よりも多く漉いてしまいます。
なかなか経験できないことを体験させてもらいました。
ありがとうございます!
縫製工程の最後に、カリモク60商品の縫製ラインをみました。
この総張り工場で作っているオットマンや、
東浦カリモクでつくるKチェアの生地のステッチ入れが行われておりました。
◇what!東浦カリモク:
カリモクの工場はいくつかあり、場所によって担当が違います。
今回見学に行った総張り工場は総張りソファをメインにつくり、また縫製作業もほとんどここでやっています。
東浦カリモクはカリモク家具本社のちかくにあり、Kチェアなどの木ひじ椅子や、
カリモクニュースタンダードのほとんどの製品をつくっている工場で、最新の大型機械もたくさん導入されています。
ここでステッチ入されたものを、東浦カリモクに持って行って、Kチェアに張ります。
これで、カリモク家具工場見学を1周しました!
ボリューム満載。
家具を作る順番通りでないのは、工場見学のルート通りだから!
余計に工場見学っぽいですね!
ここまで読んでくれたあなたに拍手!
お疲れ様でした。
さてさて、今回の工場見学ではワークショップがありました。
そちらは次のブログで紹介します!