あやのん手帖

セレクトインテリアショップ「SHIOGAMA APARTMENT STYLE」のスタッフがつづるブログ。

№1412_さらば刈谷スツール

こんにちは、松永です。
雨や曇りが多いので暑いのか寒いのかわからない日々です。



 皆さまに大変ご好評いただいている「刈谷スツール」ですが、先月8月25日(金)の入荷分をもちまして生産終了することになりました。

 刈谷スツールのこと、店頭ではお伝えしていましたがそういえばブログにはあまり書いたことないな~と思って、記録にのこします!


刈谷スツール誕生の経緯
 刈谷市の坂本製作所さんに作っていただいている「刈谷スツール」。2020年の春から大須DECOで販売開始しました。ちょうどその頃は、私たちからいままでの普通変えたコロナが流行りはじめて少し経った時期。

 刈谷スツールを制作する坂本製作所は、もともと家具を製造するメーカーではなく、車の試作を作るための型など、FRP等で型をつくるメーカー。コロナ渦で打撃をうけた自動車メーカーは、新製品をはじめとするさまざまなものの開発をストップしました。もちろんその影響をうけた坂本さんはお仕事が減ってしまいます。

 それを心配した坂本さんの同級生から伊藤オーナーに「友人が困っているので何とかしてあげられないか」と相談が舞い込み、そこからお付き合いがスタートしました。ディティールやサイズ感等を一緒に考え完成した刈谷スツールは、もちろん大須DECOで販売!こうしてみなさんの手元に届くことになりました。

刈谷スツールの価格を抑えられた理由
 刈谷スツールは、小サイズ8,800円、大サイズ9,900円と、その作りとデザインにしては破格の価格帯で販売されています。人気商品になった要因といっても過言ではありません。

値段を抑えられたその理由は主に2つ。


 1つ目は材料。刈谷スツールの材料は、使われず工場に眠っていた材木。現在坂本製作所さんではFRP等の素材で型作りをしているのですが、以前は木材で型作りをしていたそう。そのため、今まで型用に仕入れた木材がたくさん工場に眠っている状態でした。その眠っている材を使用することで、材料を新しく仕入れることなく刈谷スツールを作ることができたのです。

 2つ目は入荷の流れ。作ったスツールがある程度たまってきたら、いよいよ入荷。完成の連絡をうけたら、伊藤オーナーが刈谷の坂本さんのところへ出向き取りに行く、という引取り方法にしていました。こうすることで、メーカー→店舗間の配送費用を抑えることができます。(送料無料特典の生活に慣れてしまった私たちですが、配送は人が動いて輸送車を動かしてものをお届けする。きちんとコストがかかっています。)

 また、製造のスタイルも通常とは異なります。一般的にメーカーさんは、取引先からの発注が来たらすぐに発送ができるように事前にたくさん作って在庫しておいたり、指定納期に合わせて製品を発注数作ってできるだけ早く発送するのが定番です。刈谷スツールの場合はそうではなく、あくまで坂本さんの本業を優先してほしかったので、納期指定をせず、本業の傍らで時間のあるときに作っていただいていました。コロナでお仕事が減っているという背景を考え、本業を押してまで作らないといけない状況にならないように、という私たちの思いでもあります。


 型作りをしているメーカーなので道具やその他必要な設備投資は最低限にできますし、様々な要因が絡み合い、最終的にイイカンジでgood priceの刈谷スツールが誕生しました。

 

売ってみたら
 見た目も良くて価格かなり抑えめということもあり、大人気なアイテムに。新しく入荷するたびに人気の形や樹種は即完売。刈谷スツールの在庫はいまありますか、という電話もよくありました。結構評判が良かったので、坂本さんはミニ刈谷スツールや刈谷コースターなど、サイズの小さいアイテムの生産も始めました。スツールを作った端材も活用できるので一石二鳥です。
 また個人宅だけでなく、山形県の旅館、南区の銭湯七福湯さん、刈谷の服屋ハクロさん、沖縄県のそば屋さん、名古屋市の近藤靴店さんなどなど、いろいろな場所で活躍しています。刈谷市のハクロさん経由では刈谷市役所の方にご来店いただいたり「KARIMACHI LABO」をはじめ、いくつかのイベントにも参加させていただきました。ひとつのプロダクトがいろんなところにつながっていくのがすごく新鮮でした!

私たちが把握しきれていないだけで、刈谷スツールを使っていただいているお店さんはほかにもありそう。ぜひ、ご連絡ください◎

材料がなくなったので生産終了します
 というわけで、刈谷スツールの材料となる眠っていた木材がなくなってしまったため、刈谷スツールシリーズのアイテムは全て生産終了することになりました。実は最後の入荷分については、他の廃業する工場から譲ってもらった木材を使用するなど、材料調達の工夫はされていたのですがやはり今後作り続けるほどの材が出てくることはなく、、、。

 材を仕入れればもちろん作れるのですが、これまで商品の販売価格にほぼ載ってきていなかった材料代を考えると、刈谷スツールの価格を何倍のレベルで大幅アップせざるを得ません。その他、材料を新たに仕入れることによる様々な懸念点もあり、ここを一旦区切りとすることにしました。


刈谷スツールの最終入荷後の在庫状況(9/13現在)
最終入荷から少し時間がたってしまいましたが、現在の店頭在庫状況をお知らせします。

■スツール
サイズと樹種のみご案内します。
天板、脚組形状は店頭でお確かめください。

●小(sh300)
ホウノキ 3脚
ヒメコマツ 3脚

●大(sh430)
ホウノキ 0脚
ヒメコマツ 1脚

●大大(ハイスツール)
ホウノキ 1脚

■その他小物類
刈谷コースター
樹種や形状、サイズ等は店頭でお確かめください。

小小 1枚
小  5枚
中  3枚
大  7枚

刈谷コースター派生形
足付き 3つ 
パレット 2つ
スクエア 3つ

●ミニ刈谷スツール
3脚


たくさんの方がご検討されていますので、
申し訳ありませんが、早いもの勝ちです!
お取り置き、ご予約、一切お受けできません。



刈谷スツールについてのブログ

sa-style.hatenablog.jp

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みなさま、刈谷スツールのご愛顧ありがとうございました!

既に使っている方は、インスタグラムやTwitterで、「#刈谷スツール」をつけてご投稿いただけたら嬉しいです。