あやのん手帖

セレクトインテリアショップ「SHIOGAMA APARTMENT STYLE」のスタッフがつづるブログ。

 No.764 包丁は、使い、砥ぎ、育てながら付き合うもの。


定休日。岐阜駅直結、岐阜県産品だけのショップ
THE GIFT SHOP ギフトショップ にて開催された
『関市の刃物メーカーの包丁の研ぎ方ワークショップ!』へ参加して来ました。


この”刃物メーカー”とは・・・
そう!
『株式会社スミカマ』です。


ゾーリンゲン、シェフィールド、関。
世界では、こちらの”3S”が刃物の名産地。
関には、大小合わせて約450社あるとのこと。
そのうちスミカマのように自社でブランドを持ち販売まで行う会社は約90社だそうです。


スミカマの歴史は、大正5年にポケットナイフの製造から始まります。
もうすぐ100年を迎える老舗刃物屋。
注目すべきは、包丁業界におけるスミカマの”攻め”の歴史だと思います。


(1)鋼とステンレスを重ね合わせることによって、
   包丁表面に生まれる、地層のようなダマスカス模様。
   この鍛造方法で作られる”ダマスカス包丁”を家庭用に取り入れたのは、スミカマが初。


(2)2002年 そのスミカマのダマスカス包丁『霞 KASUMI』が、
   フランクフルト(ドイツ)にて デザインプラス賞を受賞
   デザインプラス賞は、製品開発の技術革新を称える国際的な賞であり、
   刃物での受賞は、スミカマが初。


(3)2006年 ステンレスにチタンを蒸着させた『KASUMI Titanium』が、
   同じくデザインプラス賞を受賞。
   一つの会社が2回の受賞をするのは、スミカマが初。


ワークショップ冒頭に、
株式会社スミカマの炭竃(すみかま)太郎さんからこんな話があったものだから、
うぉぉ〜とテンションが静かに上がって行きます・・・


日本国内での取り扱いは、10店舗ないそうです。
なぜかというと、1日の生産量が約100本だから。
生産はすべて職人の技術によるもので、機械化はしないので生産量も変わらないから。
そして、その生産量で海外への輸出も同時に行っているから。
ご愛用いただいているみなさんは、世界でも限られたスミカマの使い手です。



マイ包丁を持参しての参加。
伊藤オーナーは『KASUMI Titanium カスミチタニウム』を2本。
私は『霞 32層』のペティナイフを1本。


砥石を使う前に『ダイヤモンドシャープナー』の使い方から!

荒研ぎ、仕上げと2段階に分けて行います。

例えば5回ずつ砥いで、足りないなと感じたら仕上げだけをもう3回。
長年愛用の包丁や、うまく研げなかった包丁、あっと言う間によみがえります。
日常のお手入れに使えるのがシャープナー。


そしていよいよ砥石を使います。

砥石を水につけます。気泡が出なくなるまで30分。

乾いた状態で使う砥石もあるそうですが、スミカマの砥石はこうして使います。
砥石というのは、実は柔らかく自分の身を削りながら包丁を砥ぐもの。
しっかりと水を含ませることが重要です。
もちろん使い終わった後は乾かしますが、陰干しでお願いします。

角度ってどのくらい?って気になりますよね。
それについては一般的には・・・というポイントもありますが、
実際その包丁を使う人の好みが大事なのだという話。

印象に残ったのは
「”切れ味”っていいますよね。
 味、というくらいなので、実際に包丁を使って感じるもの。
 正解ってないんです。使う人によってそれぞれです。」
なんだ〜正解ってないんだ!と思うと同時に、
これは腰を据えてマイ包丁と向き合わないといかんぞ・・・と気付きます。


そこからはなかなか大変でした。
力の入れ具合や、回数、じーーーっと刃先を見つめたり、
太郎さんお願い!って助けてもらったり、
インテリアショップの一角で、無心に包丁を砥ぐ集団・・・
いったいどんな風に見えていたでしょうか(笑)



ようやく仕上がった包丁の切れ味は・・・
もう快感です。自分の姿勢までちゃんとします。
一気に料理上手になった気分!
大根も、キャベツも、トントントン・・・♪


一緒に包丁研ぎをしたみなさん、おつかれさまでした!
株式会社スミカマの炭竃太郎さん、ありがとうございました!

THE GIFTS SHOPで買った岐阜産のアイスモナカでひと休み。


さてさてみなさん、包丁研ぎ、挑戦してみたくはないですか?
シオアパでも、2015年早々にはお知らせができるように、作戦会議中!


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